東京の居抜きオフィス

はじめに—東京の居抜きオフィスが注目される理由

東京という大都市では、企業の新規参入や拠点拡大、あるいはオフィス移転が絶えず行われています。その中でも近年注目を集めているのが「居抜きオフィス」という形態です。通常、オフィス賃貸物件を契約する際には、前の入居者が退去時に「原状回復」した状態、つまりコンクリートやスケルトンの殺風景な状態で物件を引き渡されることが一般的でした。ところが、居抜きオフィスであれば前の入居者が利用していたレイアウトや内装、オフィス家具、設備をある程度そのまま引き継ぐことができるため、入居企業にとっても退去企業にとってもメリットが大きいのです。

特に東京のように多様なビジネスが密集しているエリアでは、オフィス移転のサイクルが早いため、スピーディに事業を開始できる居抜き物件のニーズが拡大しています。テレワークの普及やオフィス縮小化の動きと相まって、短期間でオフィスを移動したい、あるいは内装費用を節約したいと考える企業が増えたことも背景にあるでしょう。さらに、従来の「働き方改革」や「DX化」に伴うオフィス機能見直しによって、工夫されたレイアウトや会議室、執務スペースを活用したオフィスデザインがそのまま残っている居抜きオフィスは大きな魅力を放っています。

また、物件探しの手段としてインターネットを活用するのが当たり前になった現代では、居抜きオフィス物件検索サイトReOfficeのように、写真や間取り図、周辺環境などを一括で確認できるオンラインプラットフォームが大変便利です。「物件を探す」ボタンから、エリアや希望条件(たとえばトイレ男女別やセットアップ、駅近5分以内、敷金3カ月以下など)を入力して検索すれば、すぐに希望条件に合った物件をリストアップできます。そうした効率的な探し方ができるのも、東京エリアの不動産情報が充実しているからといえるでしょう。

本稿では、そんな東京の居抜きオフィスにスポットライトを当て、利用時のメリット・デメリットから、具体的な探し方、退去時の流れ、法的注意点、そして今後の展望まで幅広く解説します。「居抜きで入りたい方へ」「居抜きで出たい方へ」「居抜き物件FAQ」なども踏まえつつ、まずは居抜きオフィスの基礎から掘り下げていきましょう。


居抜きオフィスとは—従来オフィスとの違いと歴史的背景

居抜きオフィスという言葉は、飲食店の「居抜き物件」と同様に、不動産業界では昔から存在していました。しかし企業の働き方が多様化し、新興企業が台頭してくるにつれて、その需要が急速に高まっているのが近年の特徴です。歴史を振り返ると、日本のオフィス市場はバブル崩壊後のオフィス需要低迷やリーマンショックによる経済不況などを経て、企業がいかにコストを削減しながらも事業を継続・拡大するかが大きなテーマとなりました。その中で、初期投資を低く抑えられるオフィス形態として「居抜き」という選択肢が徐々に注目を集めるようになったのです。

  • 従来の賃貸オフィスとの大きな違い
    一般的な賃貸オフィスは、前述のとおり「原状回復義務」が課せられています。入居時に壁紙や床材を変更したり、会議室や受付スペースを造作した場合、退去時にはそれをすべて撤去し、スケルトンに戻さなければなりません。その分、退去時に多額の費用がかかるのが普通です。
    一方で居抜きオフィスは、原状回復を一部免除できるというケースが多いのが最大の特徴です。前の入居者が設置したパーテーションや什器、空調設備、ネットワーク配線などをそのまま使えるため、新たに入居する企業にとっては工事費や備品購入費を削減できる利点があります。

  • 東京における歴史的発展要因
    東京は常に多数の企業が進出や撤退を繰り返す、日本の経済・ビジネスの中心地です。ITベンチャーから大企業まで幅広い業種が集中しており、オフィスレイアウトも非常に多様です。その結果、居抜きオフィスとして退去するケースや、既に出来上がった環境をほぼそのまま引き継いでスピーディに事業開始したいというニーズが高まりました。特に渋谷区や港区、中央区、千代田区などは立地条件が良く、オフィス需要が常に高いため、居抜き物件が出ると早めに契約が決まる傾向があります。
    このように東京では「短期間で移転先を確保したい」「オフィス移転コストを抑えたい」という企業にとって、居抜きオフィスが実用的な選択肢として認知されてきたのです。


東京の居抜きオフィス市場の現状と動向

東京23区内だけで見ても、居抜きオフィスの市場規模は年々増加傾向にあります。特にIT系ベンチャー企業やスタートアップは、事業の成長とともに手狭になったオフィスを短期間で移転することが多く、内装や設備をイチから整える手間を省きたいという需要が非常に高いです。一方、大企業でもフロアの一部を縮小し、残りのスペースをサテライトオフィスや別のチームの入居に回すなど、オフィスの使い方が柔軟化しています。こうした背景から、居抜きオフィスの供給も以前に比べて増えています。

  • 需要を牽引する要素

    1. 働き方改革とDXの進展
      テレワークやフリーアドレスなど、多様な働き方が取り入れられた結果、オフィスの在り方自体が見直されるようになりました。必要最小限のスペースのみを確保し、残りはフレキシブルに運用できる環境が望まれるようになっています。
    2. 新興企業・ベンチャーの増加
      シェアオフィスやレンタルオフィスの利用も盛んですが、自社ブランディングのためにある程度の独立した空間が必要な場合、居抜きオフィスはカスタマイズの自由度が高く、かつ初期費用が安い点で選ばれる傾向にあります。
    3. コスト意識の高まり
      不景気や経済の先行き不透明感から、企業はイニシャルコストだけでなく、退去時のコストも含めたトータルコストを抑えようとしています。居抜きオフィスはこうした面でもメリットがあります。
  • エリア別の傾向
    東京には世田谷区や品川区、新宿区、文京区、目黒区、豊島区など、多様な区が存在しますが、ビジネスの中心地や交通アクセスが良い場所ほど人気が高いのは言うまでもありません。港区の赤坂や芝、千代田区の神田や九段下、中央区の日本橋や銀座周辺などは、大企業や海外企業の本社が集まっていることもあり、居抜き物件が出ればすぐに予約が入るケースがあります。
    一方、世田谷区や目黒区といった副都心エリア、あるいは墨田区や台東区といった下町エリアでも、オフィス需要が緩やかに増加しています。IT関連企業やクリエイティブ系の企業が落ち着いた雰囲気を求めて移転する例も増えており、そうした地区にある居抜きオフィスは「通勤しやすく、家賃も比較的リーズナブル」という点で注目されています。


居抜きオフィスを利用する主なメリット

東京の居抜きオフィスはなぜこれほどまでに支持を集めているのでしょうか。具体的なメリットを挙げることで、その魅力をさらに明確にしてみましょう。

  1. 初期費用の削減
    居抜きの場合、既に内装や什器、設備が整っているため、新規に設置する必要がありません。壁やパーテーション、照明、空調設備などは高額になりやすい項目ですが、それが前テナントからそのまま引き継がれるので、結果として大幅なコストダウンが可能です。

  2. スピーディな入居・業務開始
    一般的なオフィスの内装工事やレイアウト設計は、想像以上に時間を要することがあります。しかし、居抜きオフィスなら、オフィス家具や設備がほぼ揃った状態で契約後すぐに入居可能な物件も多く、最短数日から1週間程度で業務をスタートできるケースもあります。

  3. 退去時の費用を見据えた計画が立てやすい
    オフィス物件に付きまとう「原状回復」には、多くの企業が悩まされます。居抜きオフィスは、次のテナントに設備をそのまま譲り渡す選択ができるため、結果的に退去時も大きな工事費用が発生しにくいという側面があります。自社の成長フェーズに合わせて柔軟にオフィス移転を計画しやすくなるでしょう。

  4. デザインやレイアウトの継承
    前テナントが独自に工夫して取り入れたオフィスレイアウトやインテリアが、思わぬ形で自社のワークスタイルにマッチする場合があります。たとえば来客向けの受付が洗練されたデザインで残されていたり、会議室が複数あり用途に合わせて活用できたりと、完成度の高いオフィス空間をそのまま享受できることも魅力です。もちろん、部分的な改装やオフィス家具の入替えなども可能ですので、より自社らしい空間に仕上げることもできます。

  5. 環境への配慮
    家具や設備を再利用することで、ゴミの削減につながります。SDGsが重視される現代においては、環境負荷を低減する取り組みとしても評価されるでしょう。特に大企業などではCSRの一環として、不要な廃棄物をできる限り減らす努力が求められるケースも増えています。


居抜きオフィス利用時に気をつけたいポイント

メリットが多い居抜きオフィスですが、当然ながら注意すべき点も存在します。契約時や入居前にチェックしておくべき項目を整理しましょう。

  1. 設備の状態・老朽化の確認
    前テナントが使用していた内装や設備がどの程度古いものなのかを必ず確認する必要があります。特に空調設備やOAフロアの配線などは、故障や不具合があると業務に直結するため要注意です。

  2. 原状回復義務の範囲
    居抜きオフィスの場合でも、一部の設備や工事については退去時に撤去が必要になるケースがあります。たとえば、オフィスの特定部分だけ改造していた場合や、造作の一部が建物の構造に影響を与えている場合などは、撤去義務が発生するかもしれません。契約書や重要事項説明書をしっかりチェックすることが重要です。

  3. 必要に応じた改装やレイアウト変更
    前のテナントのレイアウトをそのまま使う場合は問題ありませんが、自社の業務フローに合わせて一部変更が必要となるかもしれません。壁の配置や配線の見直しなどは専門家を交えて慎重に行う必要があります。無理に既存のレイアウトに合わせようとして、後から不便が生じることのないように検討することが大切です。

  4. 契約条件の把握
    賃料や更新料だけでなく、共益費や保証金、敷金などの詳細条件も十分に確認しましょう。場合によっては「敷金3カ月以下」のような好条件の居抜き物件もありますが、それでも追加の費用が発生する可能性は否定できません。また、契約形態によっては中途解約の違約金や解約予告期間など、細かいルールが設定されていることもあるので注意が必要です。

  5. ビル管理者やオーナーとの合意事項
    居抜きオフィスの場合、前テナントの造作物の所有権がどこにあるのかや、オーナーや管理会社がその造作物をどのように扱っているのかを事前に確認しておきましょう。万が一トラブルが発生した場合、責任の所在が曖昧なままになるリスクがあります。


居抜きオフィスの探し方—物件検索サイトReOfficeを活用する

東京で居抜きオフィスを探す手段としては、以下のような方法が一般的です。

  1. 不動産仲介会社へ直接相談
    企業ごとに希望するエリアや広さ、賃料の上限が異なるため、専門家に相談するのは有効です。駅近5分以内の物件を探したい、トイレ男女別の設備が必須、あるいは天井高い物件を希望するなど、細かな要望を伝えると適切な候補を紹介してもらえます。

  2. 物件検索サイトReOfficeの活用
    「居抜きオフィス物件検索サイトReOffice」は、東京を中心とした居抜き物件に特化したポータルサイトです。トップページから「物件を探す」をクリックすると、市区町村で選ぶ、沿線で選ぶ、駅で選ぶなど複数の検索方法が用意されており、さらに「トイレ男女別」「セットアップ」「駅近5分以内」「天井高い」「会議室」「敷金3カ月以下」などのキーワード条件でフィルタリングすることも可能です。
    例えば「世田谷区太子堂のセットアップオフィス」「港区芝のオフィス」「千代田区神田三崎町のセットアップオフィス」など、新着物件(NEW ARRIVALS)が日々更新されているため、随時チェックすることでタイミングを逃さず理想の居抜きオフィスを見つけられるでしょう。

  3. 不動産関連イベントやセミナーに参加
    大手企業だけでなく、中小企業向けのオフィス情報フェアなどが開催される場合があります。そうした場所で直接不動産会社や管理会社とやり取りすることにより、市場に出回る前の情報をキャッチできることもあるかもしれません。

  4. ネット掲示板やSNSで情報収集
    近年はSNSやビジネスコミュニティ内で、退去予定のオフィスを「居抜きで譲ります」といった投稿が行われる例も見受けられます。一般的な物件情報サイトに掲載される前にSNSで入手できることがあるため、アンテナを広く張っておくのも一つの手です。


居抜きで入りたい方へ—入居手順とスムーズな移行のポイント

居抜きオフィスを利用してスピーディかつ低コストで事業をスタートさせたい方は、以下のステップを踏むとスムーズです。

  1. 物件検索と候補の選定
    まずは居抜きオフィス物件検索サイトReOfficeなどを活用して、希望条件に合う物件をリストアップします。たとえば「台東区」で探す場合は、駅近5分以内かどうか、セットアップ済みかどうか、会議室が完備されているかなどを条件に絞り込むことが可能です。

  2. 内覧と詳細ヒアリング
    気になる物件があれば内覧を実施し、現地で設備やレイアウトを確認します。写真や図面では気付かない点(壁の傷や床材の劣化、空調設備の年式など)をチェックし、不動産仲介会社やオーナーに質問を投げかけましょう。会議室や受付スペースのサイズ感、ネットワーク配線状況のほか、バリアフリー対応なども確認ポイントです。

  3. 契約交渉と合意
    賃料や保証金、敷金3カ月以下などの条件を考慮に入れつつ、希望する契約期間や退去時の原状回復義務の範囲などを交渉します。オーナーや仲介会社との合意が得られたら、重要事項説明を受けた上で契約を結びましょう。

  4. オフィス備品や什器の継承・補充
    前テナントが残したデスク、椅子、キャビネットなどのオフィス家具、あるいは複合機やプロジェクターなどの機器類がどの程度あるのかを確認します。必要に応じて不足分を手配し、デザインやブランディングの調整を行いましょう。自社ロゴやサインボードなどは早めに準備すると、移転後すぐに業務が軌道に乗りやすくなります。

  5. オフィスレイアウトの最終確認
    居抜きオフィスとはいえ、自社独自の事情に合わせてパーテーションの移動やネットワーク回線の増設など、細かなカスタマイズを行うこともあります。入居直後に工事が長引かないよう、契約前に工事予定や費用をしっかり計画しましょう。

  6. 引っ越しと業務開始
    契約締結後、速やかに移転作業を行います。居抜きで入りたい方にとって大きな利点は、すでに環境がほぼ整っているため、運搬する荷物が削減できることです。デスクトップPCや書類、個人の私物などを運び込むだけで事務作業を始められるケースも少なくありません。


居抜きで出たい方へ—退去手順と費用削減のコツ

今度は、オフィスを退去する際に居抜きで出たい方へ向けた手順を解説します。

  1. 現オフィスの造作物や設備の棚卸し
    退去予定のオフィス内にある造作や設備のうち、どこまでがオーナー所有で、どこからが自社所有かを明確にします。前テナントから引き継いだ物か、企業が独自に設置した物かで扱いが変わるため、契約書などを再度読み込みましょう。

  2. 居抜きオフィスとして譲り渡す条件を整理
    いくつかの造作は次のテナントに引き継がせたい一方で、企業にとっては不要でもオーナーや仲介会社との合意なしに残すことができない設備もあります。そのため、あらかじめ「居抜きで残すもの」と「撤去するもの」をリストアップしておくとスムーズです。

  3. 不動産仲介会社や物件検索サイトへの相談
    居抜き物件として退去を希望する場合は、早めに不動産仲介会社に連絡し、後継テナントを探してもらうのが一般的です。居抜きオフィス物件検索サイトReOfficeなどに掲載してもらうことで、広く情報を発信できるメリットがあります。

  4. 新テナントとの調整
    次に入居する企業が早めに決まれば、造作や設備をどこまで引き継ぐか具体的に話し合うことができます。例えば会議室のテーブルや受付カウンターは必ず残してほしいという要望があるかもしれません。そうした細部まで事前に合意が得られれば、退去時のトラブルを防げます。

  5. 正式な契約・引き渡し
    新テナントが決まり、オーナーや仲介会社も同意すれば、居抜きでの退去が実現します。原状回復工事の大半が不要となり、コストの大幅削減につながる場合が多いでしょう。ただし一部だけ撤去義務が残るケースもあるので注意が必要です。

  6. コスト削減のポイント

    • 原状回復工事を最小限に抑える
    • 新テナントが希望する造作は、そのまま残すよう交渉
    • オーナーとのコミュニケーションを密に行い、不必要な修繕を回避
    • 造作や設備の譲渡契約を明確化する

居抜き物件FAQ—よくある質問と回答

東京の居抜きオフィスについては、さまざまな疑問が寄せられます。ここでは代表的な質問と回答をまとめてみました。詳しくは「居抜き物件FAQ」をご参照ください。

  1. Q:居抜きオフィスはどのくらいの面積から探せますか?
    A:原則的には数坪から数百坪まで幅広く存在します。特に「下限なし」「上限なし」で検索できるサイトや不動産会社が多いため、まずは希望するエリアや予算を決めてから探すのがおすすめです。

  2. Q:内装や設備に不具合が見つかった場合はどうすればいいですか?
    A:通常、契約前の段階で重要事項説明を受ける際に設備の状態を確認しますが、契約後に不具合が判明した場合でも、オーナーや管理会社に連絡して対応を協議します。居抜きでも設備保証が一部残っているケースもありますので、事前に確認しておきましょう。

  3. Q:居抜きオフィスでもレイアウト変更は可能ですか?
    A:多くの場合、契約条件や建物の構造に影響しない範囲であれば可能です。ただし大幅な改装は別途オーナーや管理会社の許可が必要になる場合があります。

  4. Q:退去時にすべての設備を残す必要がありますか?
    A:必ずしもそうではありません。次のテナントが設備を引き継ぐことを望まない場合は撤去する必要がありますし、オーナーとの契約条件によっては一部撤去が義務付けられる場合があります。

  5. Q:居抜きオフィスとレンタルオフィス、サービスオフィスの違いは?
    A:レンタルオフィスやサービスオフィスは、基本的に運営会社がデスクやインターネット環境、受付サービスなどをパッケージ化して提供する形態が多いです。一方で居抜きオフィスは、前テナントの残した造作や設備をそのまま引き継ぐ形なので、費用面や自由度の面で大きな違いがあります。


注目のエリア—世田谷区・中央区・港区などの特徴

東京には多種多様なエリアが存在し、それぞれの特徴や企業集積状況、相場なども異なります。以下では居抜きオフィスを探す際に注目したい主なエリアの特色を紹介します。

  1. 世田谷区
    住宅街のイメージが強い世田谷区ですが、三軒茶屋や下北沢など若者やクリエイターが集う街もあり、オフィス需要が緩やかに伸びています。落ち着いた環境で働きたいIT系スタートアップやクリエイティブ企業に好まれる傾向があります。「世田谷区太子堂のセットアップオフィス(物件番号:11985169)」など、駅から徒歩圏内の居抜き物件も比較的出やすいエリアです。

  2. 中央区
    日本橋や銀座、茅場町など、日本を代表するビジネス街が集結している中央区では、高層オフィスビルと老舗企業が立ち並ぶ環境が特徴です。商業地価が非常に高いため賃料も高額になりがちですが、居抜き物件を活用することで大幅なコストカットを狙うことができます。

  3. 港区
    赤坂、六本木、虎ノ門、芝など、政府機関や大手企業の本社が多いエリアで、外資系企業も多く集まります。「港区芝のオフィス(物件番号:91186184)」「港区三田のセットアップオフィス(物件番号:61375798)」などの事例を見てもわかるように、設備が充実した居抜き物件が定期的に出ています。賃料は高めですが、知名度やブランドイメージが高まるメリットも大きいでしょう。

  4. 千代田区
    大手町や丸の内、神田、九段下など、日本の政治・経済の中心地といえるエリアです。オフィス需要が絶えず高いため、居抜き物件が出ると早い段階で埋まってしまう傾向にあります。「千代田区神田三崎町のセットアップオフィス(物件番号:10296353)」や「千代田区九段南のセットアップオフィス(物件番号:71888089)」などを見ても、駅近5分以内や眺望良好といった条件が揃っているため、企業イメージを大切にする組織に人気です。

  5. その他のエリア

    • 新宿区:副都心として商業・オフィスが集結。歌舞伎町のイメージが強いものの、駅周辺は高層ビルが多く、一部にはリーズナブルな居抜き物件も見られます。
    • 渋谷区:ITベンチャーの集積地として有名。渋谷駅周辺は賃料が高騰気味ですが、郊外側に行くとリーズナブルな物件も存在します。
    • 台東区、墨田区:下町情緒が残るエリアですが、近年は観光客増加に伴い、ベンチャー支援施設やコワーキングスペースが点在。比較的安価な居抜き物件が見つかる可能性あり。
    • 品川区、目黒区:オフィス街化が進んでおり、特に品川駅周辺はビジネスのハブ的存在。目黒区は恵比寿や中目黒など洒落た街並みが人気。
    • 文京区、豊島区:大学や病院などの教育・医療機関が多く、アクセスの良いエリアも点在。落ち着いた環境で事業を展開したい企業に適しています。

居抜きオフィスの内装・デザインのポイント(トイレ男女別、セットアップなど)

居抜きオフィスを選ぶ際、内装や設備面の条件が合うかどうかは非常に重要です。とりわけ「トイレ男女別」「セットアップ」「駅近5分以内」「天井高い」「会議室」「敷金3カ月以下」といったキーワードは、多くの企業が重視する項目になっています。ここではそれぞれのポイントをもう少し掘り下げてみましょう。

  1. トイレ男女別
    オフィスの設備として意外と見落とされがちですが、来客や従業員の快適さに直結する要素です。トイレ男女別が確保されていると、従業員の満足度や衛生面での安心感が向上します。

  2. セットアップ
    「セットアップ」とは、パーテーションや床、壁、照明などがあらかじめ整っており、家具類もある程度配置されている状態を指します。これが整っていると、入居に伴う内装工事が最小限で済み、すぐに業務を開始できるメリットがあります。

  3. 駅近5分以内
    東京のビジネス環境では、最寄り駅から徒歩5分以内の立地は特に人気が高いです。従業員の通勤はもちろん、クライアントが訪問しやすいという点でも大きなメリットになります。ただし、駅近物件は賃料が高くなる傾向にあるので、居抜きでコストを抑えるという選択肢が一層魅力的になるでしょう。

  4. 天井高い
    オフィスの開放感やレイアウトの柔軟性に関わる要素で、近年は特に注目されています。天井が高いとクリエイティブな思考を促すとも言われ、ベンチャー企業やデザイン系企業に人気があります。

  5. 会議室
    会議室が既に設置されている場合、追加工事の手間や費用を抑えられます。特に外部との打ち合わせやオンライン会議が増える昨今では、高品質な通信環境が整った会議室が重宝されます。

  6. 敷金3カ月以下
    オフィス契約時には通常、敷金や保証金が発生しますが、3カ月以下の条件であれば初期費用を大幅に軽減できます。ベンチャー企業や資金繰りに厳しいスタートアップにとっては非常にありがたい条件といえるでしょう。


事例紹介—新着物件とこだわり検索の活用

実際にどのような居抜き物件が出ているのか、以下の事例をいくつか挙げます。なお、ここでは居抜きオフィス物件検索サイトReOfficeで掲載されている物件番号を参照してみますが、時期によって情報は変動する可能性があるため、最新情報は必ず「お問い合わせ」やサイトの検索機能でご確認ください。

  • 物件番号:11985169 世田谷区太子堂のセットアップオフィス(約25坪)
    三軒茶屋駅より徒歩8分。比較的落ち着いたエリアにありながら、駅近5分以内ではないもののセットアップ済みで敷金3カ月以下という好条件。クリエイティブ系のスタートアップに向いています。

  • 物件番号:91186184 港区芝のオフィス(約30坪)
    芝公園より徒歩2分で駅近5分以内という好立地。トイレ男女別、セットアップ、会議室、敷金3カ月以下と条件がそろっているため、すぐにでも業務を開始できるメリットがあります。取引先の多い港区エリアでブランドイメージを高めたい企業におすすめです。

  • 物件番号:10296353 千代田区神田三崎町のセットアップオフィス(約50坪)
    水道橋駅から徒歩1分というアクセス抜群の立地。トイレ男女別、セットアップ、駅近5分以内、会議室というフル装備が魅力。文教地区かつビジネス街の顔も持つエリアで、大学や公共施設との連携が期待できるかもしれません。

  • 物件番号:71888089 千代田区九段南のセットアップオフィス(約45坪)
    九段下駅より徒歩7分。駅近5分以内ではありませんが、セットアップや会議室、ワンフロア、眺望良好など付加価値が高いオフィスです。皇居周辺の緑や歴史的な町並みを感じながら仕事ができるため、落ち着いた環境を好む企業に向いています。

  • 物件番号:21781186 文京区本郷のセットアップオフィス(約60坪)
    本郷三丁目駅より徒歩2分と交通至便。トイレ男女別、セットアップ、駅近5分以内、会議室、敷金3カ月以下という条件が整い、比較的大きめの坪数のため中規模オフィスとして利用可能です。周辺には大学や医療機関も多く、研究開発型企業にも魅力的でしょう。

  • 物件番号:61375798 港区三田のセットアップオフィス(約15坪)
    三田駅より徒歩5分以内。トイレ男女別、セットアップ、駅近5分以内、築浅が魅力。少人数のチームやサテライトオフィスにピッタリで、拡張性を考える場合にもエントリーとして活用しやすいでしょう。

  • 物件番号:11489107 新宿区新小川町のセットアップオフィス(約120坪)
    飯田橋駅より徒歩8分。トイレ男女別、セットアップ、会議室があり、ゆったりとした広さが特徴です。複数の路線が使える飯田橋駅は交通アクセスも良好で、大手企業の支店やコールセンターとしての利用にも適しているかもしれません。

  • 物件番号:93969539 港区赤坂のセットアップオフィス(約50坪)
    溜池山王駅より徒歩1分。トイレ男女別、セットアップ、駅近5分以内、築浅であり、周辺に飲食店や商業施設が豊富にあるのが魅力。エントランスにこだわった設計がなされている場合も多く、企業イメージを大切にする方に向いています。

これらの事例はほんの一部にすぎません。実際には居抜きオフィス物件検索サイトReOfficeで「キーワードから探す」に希望条件を入力したり、「NEW ARRIVALS」をチェックしたりすることで、さらに多くの選択肢を探すことができます。気になる物件があれば内覧に進み、詳細を確認してみると良いでしょう。


居抜きオフィスの契約手続きにおける法的注意点

居抜きオフィスをスムーズに契約するためには、単に物件の魅力を見るだけでなく、不動産関連の法的手続きや契約書の内容にも注意を払う必要があります。

  1. 重要事項説明書(重説)のチェック
    不動産を賃貸借する際には、不動産会社から重要事項説明書が交付されます。居抜きオフィスの場合、造作物の扱いや退去時の原状回復範囲など、通常の賃貸契約以上に細かい項目が記載されていることがあります。

  2. 造作譲渡契約の明確化
    居抜きオフィスに残る什器や設備、家具などがどこまで新テナントに譲渡されるのかを契約上で明確にしておく必要があります。売買契約や譲渡証明書などが別途用意される場合もあるため、後になって「これは誰が所有するのか」といったトラブルを防ぐためにも、しっかりと書面化しましょう。

  3. 管理規約との整合性
    ビルや建物の管理規約で、騒音対策や防火設備、避難経路の確保などの制限がある場合があります。たとえば大人数が一度に集まるセミナールームやイベントスペースを作る場合は、管理会社の許可が必要になることもあります。

  4. 仲介手数料や更新料の確認
    居抜き物件であっても、通常の不動産賃貸契約と同様に、仲介手数料や更新料が発生する可能性があります。これらは見落としがちですが、長期的にみると無視できないコストとなるので、事前に確認しておきましょう。


トラブル回避とリスク管理

居抜きオフィスならではのリスクを認識し、トラブルを最小限に抑えるためのポイントを解説します。

  1. 造作物の修繕責任
    前テナントが設置した造作物が故障した場合、その修繕費用を誰が負担するのか明確にしておく必要があります。通常は新テナントが所有権を引き継ぐ形となり、修繕責任も伴うケースが多いですが、契約書で特別な定めがあるかどうかを確認してください。

  2. 不動産オーナーや管理会社とのコミュニケーション
    オーナーが居抜き契約そのものに積極的でない場合、内装や設備をめぐって意見の食い違いが生じる可能性があります。仲介会社も含めた三者間コミュニケーションが円滑に行われるよう、早めに情報共有することが重要です。

  3. 設備の老朽化リスク
    前テナントが使用していた期間や使用状況によっては、エアコンや配線設備が老朽化していることがあります。契約前に専門家の意見を取り入れるなど、定期的なメンテナンスコストを見込むことが大切です。

  4. 契約解除条件の確認
    居抜き契約だからといって、中途解約の条件が大幅に緩和されるわけではありません。解約予告期間や違約金の有無などは、通常のオフィス契約と同様にチェックしておきましょう。


今後の展望—東京の居抜きオフィスはどう変化していくか

最後に、東京における居抜きオフィスの今後の展望を考察します。

  1. 働き方のさらなる多様化
    テレワークや時差出勤などが定着し、企業が求めるオフィススペースはますます柔軟性を重視する方向へシフトしています。居抜きオフィスは、その柔軟性とスピード感で今後も需要を伸ばすと予想されます。

  2. ハイブリッドオフィス化の進行
    一部の従業員は自宅で作業し、必要な時だけオフィスに集まる「ハイブリッドワーク」が当たり前になりつつあります。大人数を常時収容する必要がなくなるため、コンパクトなオフィスを居抜きで借りるというケースが増えるかもしれません。

  3. オフィスビルの高層化・複合化
    新しいオフィスビルは高層化し、商業施設やホテルと一体になった複合開発が主流です。こうした最新ビルでは内装があらかじめセットアップされたフロアも登場しており、退去時に居抜きとして引き継がれる事例も出てくるでしょう。

  4. サスティナブル志向の高まり
    オフィス設備や内装の再利用は、環境保護の観点からも評価される時代になりました。空調や照明に省エネ機能を備えた設備が導入されるなど、今後はエコフレンドリーな居抜きオフィスが増えていく可能性があります。

  5. 専門サービスの充実
    居抜きで出たい方と、居抜きで入りたい方をスムーズにつなぐ仲介サービスがさらに充実し、物件情報プラットフォームが高度化していくと考えられます。居抜きオフィス物件検索サイトReOfficeのように、ただ物件を掲載するだけでなく、退去や入居に関するFAQや手順解説、さらにはオンライン内覧やバーチャルツアーなどのサービスが一般化していくでしょう。


居抜きオフィスを活用した成功事例と失敗事例

実際に居抜きオフィスを活用した企業事例を通じて、成功パターンと失敗パターンを簡単に整理します。

  • 成功事例:ITベンチャーA社
    渋谷区にある内装デザインが優れた居抜きオフィスに短期間で入居。前テナントが使っていたネットワークインフラや会議室の大型モニターを引き継ぎ、即日稼働が可能になった。結果的にリリースを予定していた新サービスのローンチを前倒しでき、売上増に直結した。

  • 成功事例:製薬系企業B社
    文京区の居抜き物件を選び、研究開発スペースを一部改装して利用。周辺に大学や医療機関が多い立地を生かし、産学連携の打ち合わせがしやすくなった。前テナントが残したセキュリティゲートをそのまま利用できたため、初期コストを数百万円単位で削減。

  • 失敗事例:コンサル系スタートアップC社
    セットアップ済みのオフィスだったが、前テナントが使っていたOA機器が老朽化しており、不具合が頻発。空調も古かったため夏場に故障し、修理費がかさんだ。契約時に設備診断を怠り、結果的に想定以上のコストが発生した。

  • 失敗事例:デザイン事務所D社
    契約条件に「原状回復範囲が限定的」と思い込んでいたが、実際には一部造作物の撤去が必要と判明。退去時になって高額の工事費用を請求され、キャッシュフローに大きなダメージがあった。契約書を十分に読み込まず、仲介会社ともコミュニケーション不足だったのが原因。

これらの事例から、内装や設備の状態を事前にしっかりチェックし、契約内容を十分に理解することが成否を分ける重要なポイントであるとわかります。


問い合わせ先とサポート体制—TEL03-6262-9949に相談しよう

最後に、居抜きオフィスに関する質問や内覧の申し込みなどを行いたい場合はどうすればよいのでしょうか。最も手軽な方法は、不動産仲介会社や物件検索サイトにコンタクトを取ることです。

  • 電話で問い合わせ
    「TEL03-6262-9949」で、平日9:00~18:00の受付時間に相談可能です。専門スタッフが希望エリアや予算、必要な設備などをヒアリングし、あなたにピッタリの居抜きオフィスを提案してくれるでしょう。

  • お問い合わせフォームから連絡
    居抜きオフィス物件検索サイトReOfficeの各物件詳細ページには、お問い合わせフォームが用意されています。忙しくて電話ができない場合や、複数の物件を比較検討したい場合は、まずフォームから連絡して詳細な資料請求をしてみるのがおすすめです。

  • 内覧予約と現地視察
    物件の写真や間取り図はあくまで参考情報なので、最終的な判断を下す前に現地で雰囲気や設備を直接確認しましょう。オフィス街の環境や昼夜の周辺状況なども、実際に足を運んでみると印象が変わる場合があります。


まとめ—東京の居抜きオフィス活用でビジネスを加速させよう

ここまで、東京の居抜きオフィスに関して、その定義や歴史的背景から、具体的なメリット・デメリット、探し方、契約手続きの注意点、トラブル事例、今後の展望まで幅広く解説してきました。改めて重要なポイントを整理しましょう。

  1. コスト・時間の大幅削減
    内装費や什器、設備を引き継げるため、初期投資を抑えて素早く業務をスタートできるのが最大の魅力です。

  2. 契約内容の事前確認が必須
    特に造作物の所有権や原状回復義務の範囲、設備の修繕責任などは、後々トラブルになりやすい箇所です。仲介会社やオーナーとのコミュニケーションを密にし、契約書をしっかり読み込みましょう。

  3. 物件検索サイトReOfficeなどを積極的に活用
    エリア、駅、予算、設置設備などさまざまな検索条件に対応しており、忙しい企業担当者でも効率的に探せます。問い合わせや内覧予約も簡単にできるため、検討段階からスピーディに行動が取れます。

  4. エリア特性を踏まえたマッチング
    港区や千代田区、中央区などのビジネス街は賃料が高めですが、ブランドイメージが向上するメリットが大きいです。逆に世田谷区や文京区などは落ち着いた環境でのびのびと働きたい企業に向いています。

  5. トラブル回避のための準備
    老朽化した設備の修繕や管理規約の制限など、居抜きならではのリスクも存在します。専門家のアドバイスや十分な下調べを行い、スムーズな移転計画を立てましょう。

  6. 今後の需要拡大に期待
    働き方改革やハイブリッドワークの普及により、オフィスの柔軟性が重視される時代がやってきました。居抜きオフィスはこうしたニーズに応える最適な選択肢として、今後さらに注目度が高まるでしょう。

いかに早く、自社に合った物件を見つけられるかがビジネスの成否を左右する時代です。初期費用や人件費を抑えながら、最大限のパフォーマンスを発揮できる居抜きオフィスを賢く選ぶことで、東京という激戦区でのビジネスを一歩リードできる可能性が高まります。

もし具体的に検討を始めた方は、「居抜き物件とは?」「居抜きで入りたい方へ」「居抜きで出たい方へ」「居抜き物件FAQ」といったコンテンツを提供する居抜きオフィス物件検索サイトReOfficeをチェックしてみてください。理想のオフィスに出会おう、というモットーのもと、さまざまなタイプの居抜き物件が掲載されているほか、専門スタッフが細やかなサポートを行っています。物件探しの際や、内覧のご相談などは「TEL03-6262-9949(受付時間 平日9:00~18:00)」または「お問い合わせフォーム」からいつでも相談できます。